今の大学生と当時の大学生は驚くほど変わってない

インタビュー記事の一部だけ引用します。若い人についてどう思っているかが分かります。
研究室・ゼミのホームページが見つからない。持ってないのかなあ。G-SECのホームページもよく分からん。


ーー以下全部引用ーー

グローバルセキュリティ研究所所長 竹中平蔵教授インタビュー
http://www.keio-j.com/interview/facultyinterview/takenaka/


■今と昔の学生
―先生が大学生だったときは、どんな遊びをしていましたか?
遊びというか、友達と議論するのがね、すごく重要なことだったと思いますよ。やっぱり若いというのは特権ですからね、天下国家を論じるわけですよ。友達とよく授業をサボって、喫茶店に行ってね。

―先生も授業サボったりするんですね(笑)。
もちろんです(笑)。だから君たちも授業を取捨選択すればいいんだよ(笑)。

―今の大学生と当時の大学生の違いは何ですか?
良く聞かれるんだけど、僕はいつも、驚くほど変わってないと答えてます。
僕たちの若い頃と、君たちと、本当に変わってないと思う。ただ、パッと見た印象で一番違うところは、僕たちの時代に比べて、今の男子学生は髪の毛をちゃんと手入れしてる。我々はそういうことしなかったからね。だから何が違うかといえば、髪の毛が違うというのが一番の違いですよ(笑)。後は驚くほど違ってないような気がするんです。けど、今は昔に比べたらいろんな面で恵まれてるからね。だから逆に大変だと思うよ。例えば皆さんは就職するときに、自分は何のために働くんだろうとか考えると思う。私達の時代っていうのは、働かなきゃ食べていけなかったから、食えることをやるっていうのがやっぱりあったんですよ。でも皆さんはそうじゃない。なまじ恵まれた社会にいるから、働くのに動機付けがいると思う。その分大変だと思うよ。

あとはね、今の時代は人によってバラつきが大きいような気がしますね。すごく高い志を持っているような人もいれば、毎日を怠惰に生きてるような人もいるし。我々の時代はもう少し幅が狭かったね。それも豊かな時代を反映しているんだろうね。ただ、動機付けによってはかなり違うね。動機付けのある学生はすごく勉強するし。僕がハーバードから帰ってきてSFCで教えて一番感じたことはね、ハーバードのトップレベルもSFCのトップレベルもレベルは同じだということ。ただし、幅が違う。ハーバードは嫌でも勉強するから、幅が狭い。日本の大学は下のほうまで幅広い。今の日本のシステムでは、楽をしようと思ったら徹底的に楽できますからね。

僕らは逃げ切れない世代

あと、ごね得ね。こないだもそういう客がいた。職場はそいつへの対応を優先した。

ーー以下全部引用ーー

若年層が政治的におとなしく、中高年層が政治的にうるさい1つの理由
http://miyajima.ne.jp/index.php?UID=1279704653

民主党政権は「最大のムダ」である社会保障費を完全に聖域化している。世代間格差の観点から、小泉・安倍政権では高齢化に伴う社会保障費の自然増を抑制してきた。しかし、民主党は「弱者切り捨てだ」という感情論に走り、政権交代を果たした(反改革ムードに迎合した麻生政権でも、社会保障費抑制は有名無実化された)。民主党政権で、社会保障費の自然増は放置されることになった。2010年参院選敗退後も、過大な社会保障費という既得権を護持する民主党利権政治は揺らいでいない。

長妻昭厚生労働相は1.3兆円とされる社会保障費の自然増について『不正受給の取り締まりなどに取り組んでも1.3兆円になる。不正などを放置して膨らんでいるものではない』と語り、自然増の抑制に反対する意向を示唆した」(日経新聞

 長妻氏は「不正」ではないから、社会保障費の自然増は構わないという。では、若年世代や将来世代から過大な税金を取り立て、引退世代に過大な社会保障をバラマキ続けることは、「不正」ではないというのだろうか。特定の世代に「高福祉低負担」を実現し、その代償として、別の世代に「低福祉高負担」を押しつける政治こそ、給付と負担のバランスを欠いているという点で「最大の不正」である。
 世代間格差是正のために、消費税増税は重要なオプションの1つだが、現在、民主党自民党がやろうとしているのは、引退世代が逃げ切るための方便なので、認めるわけにはいかない。世代間格差の最大の原因は、引退世代に対する過大な給付であるのに、それを放置したまま、消費税増税ですべての世代で同じように負担をするというのは、公正なように見えてまったく公正ではない。しかも、低所得者に対する還付が行われれば、引退世代の消費税増税負担は実質的にゼロとなってしまう。引退世代に追加で資産税などの税金を課すか、社会保障費を抑制しない限り、世代間格差は是正されない。

「国民が生涯に支払う税金や社会保険料などの負担と、政府などから受ける年金、医療保険介護保険給付などの損得勘定を計算すると、将来世代は重い負担を背負う実態が浮かぶ。内閣府の試算によると、1943年以前に生まれた世代は4875万円の受け取り超過になるのに対し、84年以降に生まれた世代は4585万円の負担超過となり、差し引き9460万円の格差が生じる」(毎日新聞

 世代会計では、団塊世代あたりまではぎりぎり逃げ切れるようになっている。それより下の世代になると、文字通り「低福祉高負担」の現実が待っている。このような現実を、それぞれの世代が漠然と感じているからこそ、いわゆる「シルバー民主主義」が横行しているのではないだろうか。
 若年層が政治的におとなしいのは、ゴネたところで何も出てこないとわかっているからだ。一方、中高年層が政治的にうるさいのは、ゴネれば何とかなるとわかっているからで、実際、2007年参院選、2009年衆院選とゴネまくった結果、社会保障費の自然増維持という成果を勝ち取っている。消費税増税に賛成する声が多いのも、過大な給付は一切減らされないという前提に立っているからだ。
 政治的にうるさいのは中高年層だけではない。労働組合やマイノリティー団体など、ゴネ得が可能だとわかっている「自称弱者」たちは、徹底的にゴネようとする。どう考えてもゴネ得が不可能な人たちは、政治に対する動機がどうしても弱くなりがちだけれども、それでもやはり、「政治(政府)というものの役割を小さくするために政治に関心を持つ」という逆説的な関わり方をしていかなければならないと思う。現在の民主党、そして角栄に象徴される過去の自民党が実践するゴネ得政治を改めるためにも、構造改革路線の復活が必要である。

でしょ!

児相は仕事してない。人は十分にいる。専門性については知らないけど。

ーー以下全部引用ーー

児童相談所は役立たず 子供虐待「強制立入」わずか2件
http://www.j-cast.com/2010/03/05061744.html?p=all


2010/3/ 5 20:19
両親から虐待を受けて命を落とす子どもが後を絶たない。児童虐待防止法が改正されて、児童相談所は家の鍵を壊し、窓を破るなどして強制的に家に立ち入る権限が与えられたが、実行されたのは年間わずか2件で、ほとんど機能していないのが現状だ。

十分な食事を与えず、飢餓による急性心不全奈良県桜井市の吉田智樹ちゃん(5歳)を死なせたとして、父親吉田博(35)と妻真朱(26)両容疑者が保護責任者遺棄致死容疑で2010年3月3日に逮捕された。翌4日には、08年2月に急性脳症と栄養失調で亡くなった埼玉県蕨市の新藤力人ちゃん(当時4歳)の父親、無職新藤正美(47)と妻早苗(37)の両容疑者が保護責任者遺棄の疑いで逮捕された。

助けるチャンスはあった
家庭内で行われる虐待に第三者が介入するのは難しいが、その権限のある児童相談所(児相)や行政がもっと早く虐待に気づいて、児童を保護すれば助かった可能性がある。事件が明らかになるにつれて、いずれの場合も助けるチャンスがあったにもかかわらず、職員が見逃していたことがわかってきた。

乳幼児健診の未受診が続いた場合、国や県は家庭訪問などで虐待の有無を確認するよう各市町村に求めている。吉田智樹ちゃんは05年以降、5回にわたり乳幼児健診を受けていなかったが、桜井市は電話などで受診を促しただけで、家庭訪問は行わなかった。

新藤力人ちゃんのケースでは、児童相談所の職員が家庭訪問していたが、亡くなる直前の08年1月に訪問した時に正美容疑者に「寝ている」と言われて面会することができなかったという。しかし、家庭訪問に応じない場合、児相は「立ち入り調査」ができることから、職員が緊急性を判断していれば、とも思える。

また「児童虐待の防止等に関する法律」が08年4月に改正され、児相は子どもの安全確認、確保のために、鍵を壊し、窓を破って「強制的に家に立ち入り捜索する権限」が与えられた。にもかかわらず08年度(08年3月〜09年4月)の実施件数はわずか2件だ。ちなみに同年度に全国の児相で対応した児童虐待の件数は4万2664件にもなる。

児相職員に専門性が備わっていない
もっとも、厚労省虐待防止対策室の担当者は、

「制度が始まったばかりなので、2件が少ないとも多いとも判断しかねます。また、強制立ち入りになる前の立ち入り調査の段階で、児相の職員が対処しているとも考えられますし、2件だからといって職員が怠慢だというのはおかしいと思います」
といっている。

とはいえ児童の虐待事件は後を絶たない。

東京都江戸川区の岡本海渡(かいと)君(7)が両親から暴行を受けた後に死亡した事件でも、歯科医が虐待の疑いがあると児相に通報したにもかかわらず、学校が対応しただけだった。多田正見区長は10年3月2日に「区の組織的体質が虐待に甘かったと言わざるを得ない」とのコメントを発表した。

法律が改正されても、一向に児童を保護できないのはなぜか。

児童の虐待問題に詳しい岩佐嘉彦弁護士は、

「使う側(児相)に児童虐待に関しての専門性や十分な経験が備わっていないことや、職員の人数が足りていないといった問題があり、制度を新しくしたところで使い切れていません。また、強制立ち入りの前に、立ち入り調査、再出頭要請、裁判官の許可といったプロセスを踏まなければならず、使いづらいという問題もあります。結局のところ国はお金のかからない改革をしただけで、根本の解決になっていないと思います」
と話している。

この世で最も高度なシステムは自然

ーー以下全部引用ーー


自然に学ぶ最先端技術「バイオミミクリー」急成長分野に
http://www.cnn.co.jp/science/AIC201007240014.html

2010.07.24 Web posted at: 15:18 JST Updated - CNN
ロンドン(CNN) 自然界の生物が生まれつき持っている身体機能からヒントを得て新たな科学技術を創り出す「バイオミミクリー」。現在、世界各地の技術開発部門で急速に成長している。



■コウモリの超音波を応用、ロボットの位置特定機能


コウモリは、超音波を発してその反響音によって周囲の物体の位置を判断する「エコーロケーション反響定位)」と呼ばれる位置特定能力を持つ。これを利用して、暗闇の中でも餌のいる位置を確認し捕らえることができる。


英国のストラスクライド大学とリーズ大学の合同研究チームは、このエコーロケーション機能に着目し、エジプトルーセットオオコウモリが発する超音波の研究を実施。コウモリ6匹に小型のワイヤレス・マクロフォンを取り付け、超音波の反響音を録音して分析。これを模倣した超音波を発する探知機を開発した。


現在、この技術をロボット車両の位置決定機能に応用することを目指し、さらに研究が進められている。



■フンコロガシの暗視能力、映像撮影機能に活用


スウェーデンのルンド大学の数学チームは、フンコロガシの暗視能力に関する研究からヒントを得て、あるアルゴリズムを開発した。これによって暗い場所での映像撮影機能を劇的に向上させることができるという。


商業分野にこの技術を応用することも可能だ。たとえば携帯電話のカメラ機能やビデオ機能を暗い場所でも撮影できるように改良できる。自動車メーカーのトヨタはこの技術により、自動車用暗視システム開発を検討しているという。



■海洋生物の分泌物がヒントの骨折治療用接着剤


米ユタ大学の研究チームは、サンドキャッスル・ワームと呼ばれる海で生息する生物が分泌する粘着液を、骨折治療の接着剤として役立てる研究を進めている。


この生物は海中で巣を作るとき、砂や貝殻の破片などを結合させる粘着液を生成する。これに着目した研究チームは粘着液の成分を研究し、濡れた環境でも粘着性を維持できる医療用接着剤を開発した。


従来の骨折治療で使用される金属のピンやネジなどに代わりに、この接着剤で骨をつなぎ合わせることが可能だという。



■アリ塚の構造から学ぶ、建築物の省エネ機能


ジンバブエの首都ハラレに建設された「イーストゲートセンター」、そしてドバイの商業ビル「O−14」は、アリ塚の喚起システムをモデルにした構造となっている。これにより、冷暖房設備に高いコストを費やさなくても、建築物の内部の気温を一定に保つことができるという。



■ハチの羽の動きを模した風力タービン


米カリフォルニアのグリーン・ウエーブレングス社は、マルハナバチの羽の動きをまねた風力タービンによる発電システムの開発に取り組んでいる。このほど作られたタービンのプロトタイプは高さ約6メートルで、従来のタービンと比べ、エネルギー効率が約30%高いという。

これはショック

東大卒なんですね。京大のイメージがものすごく強いんだけど。

ーー以下全部引用ーー


森毅氏死去 京都大名誉教授、数学者
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20100725000086

数学者、評論家で独自の教育、人生論で知られる京都大名誉教授の森毅(もり・つよし)氏が24日午後7時30分、敗血症性ショックのため大阪府寝屋川市の病院で死去していたことが25日に分かった。82歳。東京都出身。自宅は八幡市西山和気6の11。葬儀・告別式は行わない。

 東京・浅草に生まれ大阪で育ち、第三高等学校(旧京大教養部)から東京大理学部数学科卒業。1957年に京大教養部助教授、71年から91年まで教授。専門は位相空間論。

 宝塚や歌舞伎に凝り、芸能界入りを迷った末に数学の道を選ぶ。「一刀斎」を名乗り、教育から社会、芸能まで幅広く評論、エッセー、講演、ラジオやテレビで活躍した。「ぼちぼちいこか」「ええかげんで、いいんや」などの言葉に象徴される力みのない生き方に共感が集まった。

 京大でも「名物教員」として名をはせ、退職後も評論や執筆に精力を注いだが、昨年2月に自宅で料理中に大やけどを負い、入院生活が続いていた。

 文学と哲学に造詣が深く、鶴見俊輔さんや故井上ひさしさんと「ちくま文学の森」を編集。81年から94年まで京都新聞夕刊「現代のことば」を執筆した。著書は「年をとるのが愉(たの)しくなる本」「元気がなくてもええやんか」「位相のこころ」「数学受験術指南」など多数。

2010年07月25日 22時53分

本当の国際化とは

日本語の優位性を高めること

ーー以下全部引用ーー

【金曜討論】「国際化の必然」?「長いものに巻かれる発想」?社内の「英語公用語化」
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100723/biz1007230857004-n1.htm

2010.7.23 08:53
英語を社内の公用語とする動きが目立っている。6月には、カジュアル衣料品店ユニクロ」を展開するファーストリテイリングや、インターネット通販大手「楽天」といった有名企業が相次いで英語公用語化の方針を打ち出した。日本企業にとって、英語公用語化は国際化をはかる意味で、“必然”なのか。企業研修所「らーのろじー」代表の本間正人氏と、神戸女学院大教授の内田樹氏に、意見を聞いた。

                   ◇

 ≪本間正人氏≫


国際競争力向上には当然

 −−この6月に大手企業2社が相次いで英語を社内公用語にする方針を打ち出した

 「当然の合理的選択だと思う。もちろんすべての企業が英語を社内公用語にしなければならないということではないが、ガラパゴス的環境に甘んじることなく国際競争力を高めていこうとする企業なら、そうするのが当然だ。ただ社内公用語化というのはあくまで形式であって、より重要なのは、日本企業の全社的なビジネス英語力を社内公用語レベルに高めていくことだ。発信力が、現状では大企業であっても不足している。発音は日本なまりでも構わない。しっかりした文章を書く力が必要だ」

 〇経営効率にメリット

 −−具体的なメリットとしては

 「これまでのように日本語で資料を作って、翻訳して海外に情報発信するという二段構えは、効率的ではない。インターネットの時代、翻訳を通した数分の情報発信の遅れが、不公平な投資障壁として海外投資家から訴訟の対象となる可能性もある。それならば最初から英語で文書を作り、会議をした方が効率がいい」

 −−英語に苦手意識を持つ人も多く、実行に難航も予想される

 「日本の英語教育の問題は大きい。約2千時間英語と接触すれば、非ネイティブの話者としては十分な運用能力が付くというのが定説だ。ところが日本の英語学習は、週4コマの授業で1年間で約140時間。中高6年間でも840時間程度にすぎない。しかも授業中、日本語の使用率が高く、英語との接触時間が全然足りない。これが日本人が英語ができない最大の原因だ。だから社内公用語化もすぐにとはいかず、社内会議の資料を日英対訳にするなどの移行期間が必要だろう。決断は早いほうがいい」

 〇英語で評価の方向

 −−国内中心に展開する企業は必要性を感じないかもしれない

 「もちろんそれは各企業の判断だが、そういう選択が許される余地は今後狭くなる。これから間違いなく日本の人口は減少し、日本経済を日本市場だけで回していくというのは無理になっていく。競争力のある会社は、海外で利益の過半を上げていくようになるのは必然だ。大企業のトップの条件に英語力が求められたり、人事評価に英語力が考慮されたりするのは自然な流れだろう」

 −−英語国民が有利で、日本など非英語圏は不利になるのでは

 「むしろそれはチャンスだと思えばいい。企業が海外で活路を見いだせる可能性もできる。アメリカに追従するみたいで屈辱的だという人もいるが、それは違う。これから日本人は、日本語に加えて英語もできるという状態になるわけだ。英語を使いこなすことで、世界に日本文化の良さを伝えられるようにもなる」(磨井慎吾)

                   ◇

 ≪内田樹氏≫


長いものに巻かれる発想

 −−日本の企業で英語の社内公用語化が進んでいるが

 「そもそも英語とは、近代以降、世界を支配した世界最強国の言語であり、弱小国の言語ではない。英語の公用語化を採用すれば、強国が母語で意見を言えるというアドバンテージを与えることになる。現在の、英語公用語化の発想は長いものに巻かれ、勝者のルールでやっていくというもの」

 ●不公平序列ができる

 −−世界企業として生き残るためだと理由付けされている

 「『仕事はできるが英語ができない』人よりも『仕事はできないが英語はできる』という人が社内で高い格付けを得ることになる。TOEICの点数が高くて、発音も良く、アグレッシブに自分の意見を主張することこそがベストだという、アメリカンスタイルのような人間ばかりが企業に集まることになるだろう。日本人同士の会議やトラブルは、日本語で処理した方がスムーズで誤解も少なく、角も立たないのは明らかだ。国際舞台では、英語に秀でた一部の人材や、優秀な通訳を雇えばいい。英語公用語化には企業の思惑も見え隠れする。英語ができる学力優秀な人材は東アジアなどにもたくさんいて、日本人よりもはるかに安い給料で雇える。日本人の就労機会が減り、過酷な労働と賃金の低下につながり、やがては生産性の低下にもなるのではないか」

 −−現代の英語教育の問題は

 「何でこんなに英語ができないのか、と驚く。中学から大学まで10年間も勉強してもできないというのは、社会心理学的にも興味深い。単に教育システムが悪いとか、努力が足りないとかいうのではなく、理由はもっと複雑なのでは。学び始める中学の段階で、気持ちがブロックしてしまうのだろう。勉強しろと言う教師や親の姿勢などから嫌な気分になる。英語を学ぶ動機付けが大切だ。英語が話せないことを『欠如』と考える劣等感があり、社会が『英語ができないと話にならない』とプレッシャーを与えることが、心の引っかかりになっているのだろう」

 ●もっと有利な道を

 −−しかし、世界共通語は必要である、と

 「リンガ・フランカ(世界共通語)の確立を提案している。英語をベースにしながらも、英語とは切り離し、コミュニケーションツールに特化した言語。発音や文法、言い回しの間違いをお互いに指摘せず、ジェスチャーも言葉に含む。全員が同じ立場に立ち、意思の疎通のための実用的な言葉として確立すべきだ。日本語で論文を書いて博士号が取得でき、英語ができなくても政治家になれるのが現在の日本で、つまり『言語鎖国』。英語公用語化はそんな現状の日本にとって不利だ。もっと有利な道を考えるべきだろう」(田野陽子)

                   ◇

【プロフィル】本間正人

 ほんま・まさと 成人教育学博士、帝塚山学院大学客員教授。昭和34年、東京都生まれ。50歳。東京大学文学部卒業後、松下政経塾に入塾。米ミネソタ大学大学院修了。元ミネソタ州政府貿易局日本室長。NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師を務め、企業研修などに関する著書多数。

                   ◇

【プロフィル】内田樹

 うちだ・たつる 神戸女学院大学教授。昭和25年、東京都生まれ。59歳。東京大学文学部卒。専門はフランス現代思想だが、教育論から身体論、映画論まで幅広い。武道家で、大学の合気道部などで指導する。昨年刊行の『日本辺境論』(新潮新書)が「新書大賞2010」に選ばれた。

idea

部屋の物が捨てられない状態とは、また違うんだろうか。

ーー以下全部引用ーー

第9回 良いアイデアがわく人とわかない人はココが違う
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061211/256567/

Webサイトのテーマと内容,サイトやメニューの構成,宣伝方法にいたるまで,企画のベースには,一貫する「アイデア」がある。この企画のアイデア―――漠然と「企画案」とか「提案内容」と呼ばれることもある―――を見つけることが,企画という仕事の肝だ。

イデアがわく人と,わかない人には決定的な違いがある
 良い企画のアイデアさえ見つかれば,後は技術と知識で膨らませて,ユーザー層,制作目的,訴求効果といった項目に落とし込み,企画書の体裁に仕立てるだけだ。この作成作業自体は,暗記と反復練習次第で,比較的容易に習得できる。

 ところが,こと「発想」に関しては,知識の丸暗記はあまり役に立たない。制作会社から「制作技術は学べるが,発想は学べない」という声を聞くことがある。手順をマニュアル化して伝えられるものではないので,後進の育成が難しいのだ。

 筆者から見ると,アイデアがわき出る人と,アイデアがわかない人では,次の三つの点が異なる(図1)。後で詳しく述べるが,特に決定的に違うのが3)である。

1) データの蓄積
   アイデアがわかないと嘆いている人は,アイデアのモトになるであろう外からのデータを,頭の中にうまく取り込めていない。

2) データの管理
   いつか役立つかもしれないデータを,現時点の生活には不必要だという理由で,すぐに削除してしまっている。

3) データの活用
   頭の中に蓄積されているデータのうち,企画のテーマに直接関係のあるデータにしかアクセスできておらず,他の有用なデータを活用できていない。

 つまり,最初の2段階で使えるかもしれないデータをどんどん捨ててしまい,残ったわずかなデータも有効利用できていないのだ。今回は,以上の3段階の状態を改善する方法について見ていこう。

イデアをわき立たせるための三つの方法
1) データの蓄積〜アイデアのネタの登録〜
 私たちは,日々の生活で触れるすべてのデータを取り込みはしない。頭の中に登録すべきデータかどうかを無意識のうちに判別している。例えば,お気に入りの音楽の流れる店内で,目の前に座る友人が全く関心のないテーマについて長々と話し始めると,意識は話よりも音楽へと向かうことがあるだろう。

 アイデアのモトになるかもしれない多くのデータが,個人の嗜好(しこう)や価値観というフィルターを通して登録される。関心のないデータはフィルタリングされ捨てられていく。いきおい頭の中のデータベースは,ひどく偏ったものになってしまう。

 データベースに大量のデータを蓄積するには,データに触れる際の姿勢を見直すことが必要だ。ポイントとなるのは「傾聴」である。関心があろうがなかろうが,一言も漏らさないように誠心誠意聞くことを心がけよう。

 また,地に足のついたデータや,異分野のデータを取り入れることも必要だ。地方紙やフリーペーパーや雑誌に目を通したり,何か一つテーマを決めて徹底的にリサーチしてみるのもよい。そして,外の景色,季節の気配など,五感で感じるあらゆるデータを,可能な限りフィルタリングすることなく取り込んでおこう。

 こうして,データが次々登録されて増えていくと,頭の中では,無意識のうちに,フォルダに分けて管理するようになる。このフォルダの多い状態を「引き出しが多い」ともいう。

2) データの管理〜即時性のないデータの保管〜
 私たちは「今の生活や仕事には関係ない」データを,ないがしろにしがちだ。せっかく蓄積されたデータを,即時性と実用性でフィルタリングしてしまい,現時点で必要ではないデータを削除してしまう。ところが,企画の仕事では「そういえば,あのとき,たしか…」といった関連データが役に立つケースが多いのである。

 例えば,「売り上げをもたらしてくれるわけではない」風の音というデータを記憶していれば,家電販売店のWebサイトのエアコン商戦に新しい視点を持ち込めるかもしれない。「明るく楽しい生活には無用の」生きる哀しみを記憶していればこそ,グループホームのWebサイトをより温かい印象に変えることができるかもしれない。

 金銭,効率,五感の満足にのみ価値を見いだすことをやめれば,売り上げに直結しない,生活に関係ない,目や胃や自己愛を満足させてくれないデータであっても,自動的に削除することは減るだろう。

3) データの活用〜データの検索と組み合わせ〜
 頭の中にフォルダ分けして蓄積されているデータの中から,使えそうなデータを検索して組み合わせることによって,アイデアが生まれる。

 具体例は次回に説明するが,アイデアの捻出方法は,実用新案の発想方法と何ら変わらない。発想力の正体とは,手持ちのデータの新しい組み合わせ方を思いつく能力のことだ。「使えるかもしれない」データをどれだけ蓄積しているかが,アイデアの量を決める。そして,データの組み合わせ方がアイデアの質―――独創性―――を決める。データの検索結果の組み合わせがアイデアとなり,アイデアを実務で生かせる形に加工したものが企画となる。

 企画のテーマに直接関係のある名前のフォルダにしかアクセスできなければ,他のフォルダに蓄積されているはずの有用なデータを検索して活用することができない。「頭の中のすべてのデータを検索対象とするには,すべてのフォルダに対してアクセス権を設定して「読み込み可能」にする必要がある。すべての「引き出し」を開け放して,データを見渡しやすい状態にするわけだ。

 アイデアが出ないという人は,この「すべてのフォルダへのアクセス権の設定」ができていない。検索対象が限られると,データの組み合わせも限られてしまうので,型破りな発想が生まれにくいのだ。「すべてのフォルダへのアクセス権の設定」の制御,つまり,「頭の中にあるすべてのデータを検索対象に出来る状態」を,自分の意志で作ることができれば,アイデアがわき始める。

イデアを捕まえるための心の状態を作ろう
 では,そのような状態を作るには,どうすればよいのだろうか? その状態になれる時間と場所は,古来より,馬上・枕上・厠上と言われている。

 昔と現代では生活が違うとはいえ,同じ人間である。共通項があるはずだ。筆者は,アイデアの出やすい状態というのは,脳波や血流や脳内物質の状態に関係があると実感している。

 筆者の場合,アイデアがわく状況は,自転車(MTB)に乗っているときと,目が覚める前のウトウトしているとき,入浴中である。これは筆者に限らない。プログラマの相方は,プログラムのビルドエラーが出て解決策のアイデアが必要なとき,事務所内をウロウロ歩き回る。

 自転車や歩行や入浴などで血の循環がよくなり,脳が活動し始めた段階で,1個の問題(ここでは,企画のテーマ)について徹底的に考え詰める。このとき,考える行為を途中でやめたり,端折ったりしないことである。考えて考えて考え抜くことだ(ただし,一回の考える時間には上限を設けたほうがよい)。筆者の経験では,考え過ぎてヒートアップすると,頭の中のすべてのフォルダが開いてデータが飛び交い始めるような状態になるようだ。

 そこでさらに考える作業を継続すると,熱暴走したマシンが停止するように,ヒートアップした脳の働きが停止し,思考が停止する空白の一瞬が訪れる。その瞬間,頭の中を飛び交っていたデータ同士が出会う。それは,輪を描いて踊っていたフォークダンスの音楽が終わり,眼の前にいる相手と手を取り合うような状況である。例えば「食品」と「日曜大工」といった,全く関連性のないフォルダのデータが出会い,結びつく。そうして,新しい組み合わせが生まれるわけだ。

 この新しい組み合わせ―――ひらめき―――は,向こうから訪れる。言葉では「アイデアを出す」とは言うものの,実際は「アイデアが訪れる」といったほうが正しい。アイデアは捕まえるものではなく,いつでも捕まえられる態勢で待つものだ。

 アイデアが訪れた状態でマシンに向かうと,実務に戻ったことにより,ヒートアップしていた頭はクールダウンされる。すると,アイデアを冷静に眺めて,企画として使えるかどうかを的確に判断できるようになる。

 だから,発想力を高めるには,以上のような状態を作る生活をすればよいのである。ひらめく状況を何度か体験すると,意識的に同じ時間と場所に身を置くことで,アイデアが出る状態を作り出すことができるようになる。



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