この世で最も高度なシステムは自然

ーー以下全部引用ーー


自然に学ぶ最先端技術「バイオミミクリー」急成長分野に
http://www.cnn.co.jp/science/AIC201007240014.html

2010.07.24 Web posted at: 15:18 JST Updated - CNN
ロンドン(CNN) 自然界の生物が生まれつき持っている身体機能からヒントを得て新たな科学技術を創り出す「バイオミミクリー」。現在、世界各地の技術開発部門で急速に成長している。



■コウモリの超音波を応用、ロボットの位置特定機能


コウモリは、超音波を発してその反響音によって周囲の物体の位置を判断する「エコーロケーション反響定位)」と呼ばれる位置特定能力を持つ。これを利用して、暗闇の中でも餌のいる位置を確認し捕らえることができる。


英国のストラスクライド大学とリーズ大学の合同研究チームは、このエコーロケーション機能に着目し、エジプトルーセットオオコウモリが発する超音波の研究を実施。コウモリ6匹に小型のワイヤレス・マクロフォンを取り付け、超音波の反響音を録音して分析。これを模倣した超音波を発する探知機を開発した。


現在、この技術をロボット車両の位置決定機能に応用することを目指し、さらに研究が進められている。



■フンコロガシの暗視能力、映像撮影機能に活用


スウェーデンのルンド大学の数学チームは、フンコロガシの暗視能力に関する研究からヒントを得て、あるアルゴリズムを開発した。これによって暗い場所での映像撮影機能を劇的に向上させることができるという。


商業分野にこの技術を応用することも可能だ。たとえば携帯電話のカメラ機能やビデオ機能を暗い場所でも撮影できるように改良できる。自動車メーカーのトヨタはこの技術により、自動車用暗視システム開発を検討しているという。



■海洋生物の分泌物がヒントの骨折治療用接着剤


米ユタ大学の研究チームは、サンドキャッスル・ワームと呼ばれる海で生息する生物が分泌する粘着液を、骨折治療の接着剤として役立てる研究を進めている。


この生物は海中で巣を作るとき、砂や貝殻の破片などを結合させる粘着液を生成する。これに着目した研究チームは粘着液の成分を研究し、濡れた環境でも粘着性を維持できる医療用接着剤を開発した。


従来の骨折治療で使用される金属のピンやネジなどに代わりに、この接着剤で骨をつなぎ合わせることが可能だという。



■アリ塚の構造から学ぶ、建築物の省エネ機能


ジンバブエの首都ハラレに建設された「イーストゲートセンター」、そしてドバイの商業ビル「O−14」は、アリ塚の喚起システムをモデルにした構造となっている。これにより、冷暖房設備に高いコストを費やさなくても、建築物の内部の気温を一定に保つことができるという。



■ハチの羽の動きを模した風力タービン


米カリフォルニアのグリーン・ウエーブレングス社は、マルハナバチの羽の動きをまねた風力タービンによる発電システムの開発に取り組んでいる。このほど作られたタービンのプロトタイプは高さ約6メートルで、従来のタービンと比べ、エネルギー効率が約30%高いという。