HTV!!

ーー以下全部引用ーー

HTV:2009年補給の旅 結合に成功、ポスト「シャトル」に期待
http://mainichi.jp/select/science/news/20090918dde001040026000c.html

国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ日本の無人補給機「HTV」は18日午前、ISSとのドッキングを完了した。19日未明にISSの宇宙飛行士がHTV内に入る予定。ISSに日本の宇宙船がドッキングするのは初めて。HTVは来年にも予定される米スペースシャトルの退役後、ISSに大型機材を運べる唯一の補給機として期待されている。

 HTVは18日午前1時38分、ISSの真下約500メートルに到着。地球の上空約345キロを秒速約7・7キロで飛ぶISSと、並行して飛ぶ状態になった。その後、少しずつ上昇して近づき、真下10メートルで見かけ上「停止」した。

 午前4時40分、ISSがロボットアームを伸ばした。4時51分、アームがHTVをつかんだことを意味する「キャプチャー・コンプリート(捕捉完了)」を米航空宇宙局(NASA)が宣言。その後、伸びたアームが縮み、HTVはISSに引き寄せられた。午前7時26分、円筒形で金色の保護シートに覆われたHTVの底面が、ISSの外壁に取り付けられた。

 午前10時49分、電気、通信系が接続されて結合が完了した。HTVの管制責任者を務める宇宙航空研究開発機構JAXA)の山中浩二フライトディレクターは「通常のドッキングと異なるキャプチャー(ロボットアームでつかんでの結合)という手法を成功させたことで、今後の宇宙開発の可能性が広がった」と意義を語った。

 HTVは11日未明、新開発の国産大型ロケット「H2B」で種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられ、ISSを追いかける形で地球を周回していた。衣類、食料、ISS用の観測機器など4・5トンの積載物をISS内に運び込んだ後、ISS内の廃棄物などを積んで大気圏に再突入し、燃え尽きる。

 JAXAは、現時点のISSの運用期限である15年までに年1回、計7機のHTVH2Bで打ち上げる計画だ。【奥野敦史、高木昭午】

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 ■ことば

 ◇HTV
 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ国産の無人補給機。全長約10メートル、直径4.4メートルの円筒形で、最大6トンの物資を積める。内部を1気圧、約20度に維持できる「与圧部」があり、将来の有人輸送機につながる性能を持つ。HTVの名は、日本の大型ロケット、H2シリーズの「トランスファービークル」(輸送機)の頭文字が由来。

毎日新聞 2009年9月18日 東京夕刊